「釣りたてが1番美味しい!」はひと昔前の話!?魚の熟成について① 熟成とは?
こんにちは。KSGです。しばらく釣りに行けなそうなので今日は熟成についての話を。
このブログのタイトルにもある熟成について、本当は実際に自分で釣った魚で実践しながら皆さんにお伝えしようと思ったのですが肝心の魚がなかなか釣れず…しかもあと1週間近く釣りが出来なそうなので先に熟成について紹介したいと思います。
まず、皆さん釣った魚はできるだけ早く、できるだけ新鮮なうちに食べた方がいいと思っていませんか?
え?何当たり前なこと言ってんの?と思う方も多いことでしょう。
たしかに、「魚は鮮度が命」とよく耳にしますしテレビ番組でも釣った魚を船の上で捌いて食べてるのをよく見かけます。新鮮な魚を食べられるのは釣り人の特権ですよね。
しかし、最近はさらに美味しく魚を食べられる方法が注目を浴びてます。
それが「熟成」です。
熟成とは、釣った魚を適切に処理し低温の状態でしばらく寝かせることです。
よく焼肉屋さんとかで「熟成○○牛」とか目にしたことありませんか?その熟成と同じです。
熟成すると何が変わるかというと食感と味です。
まず食感についてなんですが、皆さん釣った魚を帰ってから刺身にして食べた時、コリコリしてるなって思ったことはありませんか?
魚に限らず動物全般そうなんですが、死ぬと死後硬直が始まります。
よくクーラーボックスから魚を取り出したら体が曲がっていることってないですか?あれは死後硬直で筋肉が固まってるからなんです。
この死後硬直なんですが、ある程度時間が経つとだんだん元に戻ります。つまり、熟成させてしばらく寝かせることによって死後硬直が解ける=身が柔らかくなるのです。
続いて味についてですが、詳しく書くとすごく長くなってしまうので簡単に書きます。魚や動物の筋肉にはATP(アデノシン三リン酸)という物質が蓄えられています。
これは筋肉を動かすエネルギーなんですが生物が死ぬとATPが分解されてイノシン酸という物質に変わります。
このイノシン酸は旨味成分です。つまり熟成させることによって魚の身の旨味が増加するのです。
実際に食べてみるとわかるのですが、熟成させた魚は熟成させてない魚数匹分を凝縮させたかのように味が濃くて美味しいです。
ここまでをまとめると熟成させることによって身が柔らかくなり旨味が増してさらに美味しく食べられるということです。
さて、これで皆さんに熟成の凄さが伝わったかと思いますが、「これって魚屋とか業者の人しかできないんじゃないの?一般家庭でもできるの?」と思った方もいると思います。
たしかに失敗すると魚を腐らせてしまったり、食中毒の危険性があったりします。しかし、適切な処理を行えば誰だって熟成させることはできるのです。
ちょっと長くなってしまったので今日はこのくらいにしたいと思います。次回は魚の熟成②ということで適切な処理についてお話ししたいと思います。正直、この処理が熟成する上で1番重要なので是非読んでみてください!
それではまた!